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天敵対策

【1】カラス・スズメ編

カラスの特性と対策

カラスは大変頭が良い事はよく知られています。餌を蓄える「貯食」という習性があり、餌を隠した場所を千箇所以上憶え、傷みやすいものから順に食べるという説もあります。驚くべき記憶力です。
同じようにカラスは縄張り内にある野鳥の巣の場所や子育ての進み具合などをチェックして把握しており、巣のヒナが食べごろになる時期を見計らって襲いに来ます。

実際、つばめの巣を観察していると、ヒナが大きくなり巣立ちが近付くとカラスが偵察に来る頻度が高まります。
カラスがツバメの巣を襲うの時間帯は、大抵人通りが少ない早朝4時~5時台です。

カラスはホバーリングと呼ばれる、羽ばたきながら空中で停止するハチドリに代表されるような飛び方が出来ません。

また体が重いためつばめのように引っ掛かりの少ない壁面にとまる事も出来ません。

そこでつばめの巣を襲うときは一旦巣の下の地面などに降りてから羽ばたきながらジャンプし、クチバシで巣を壊し、ヒナやタマゴを地面に落としてこれを奪います。
鳥は翼が傷つけられたり翼に異物が当たるのを嫌います。そこでカラスがつばめの巣に近寄れないようにするには、カラスの攻撃ルート上に、『つばめは通れるがカラスが羽ばたいて通れない間隔』で障害物を設置するのが有効です。

スズメの特性と対策

意外と知られていませんが、スズメもツバメの巣を襲います。

しかしその目的はカラスとは違い、巣の乗っ取りや巣材の横取りです。

主にタマゴを生む前からヒナが小さいうちに巣に侵入して、タマゴを落としたり、中に敷いてあるワラや羽根などの巣材を巣から出してしまいます。

しかしスズメは巣箱のように外から見えない巣で子育てしますので、実際に乗っ取ったツバメの巣で子育てすることはほぼありません。

スズメは体長はツバメより小さいですが、体重はツバメより重く、ツバメより太くて力強い足と太いクチバシをもっています。

これに対してツバメの武器は高速かつ器用に飛べることだけですので、いったんスズメがツバメの巣に侵入するとほぼ勝ち目はありません。

スズメはツバメほど空中での方向転換が得意ではありませんので、カラス同様に巣の前や下に障害物を設置するのが有効です。

また、見慣れないもの、赤いもの・光るものを警戒しますので、キラキラモールや光るテープなどを張るのも効果的です。

カラス・スズメ対策実例集

交番の巣 水糸を使った対策(水糸が見えにくいので写真に着色しています) 写真:管理人

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公共の施設で人通りの多い場所なので、水糸3本という最小限の材料でカラス対策しました。

毎年カラスやスズメの攻撃を受けていましたが、この糸を設置して以降は巣への攻撃はありませんでした。

民家の玄関 テグスやキラキラモールを使ったスズメ対策 (写真提供:お宿さん)

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この巣の持ち主のツバメはスズメの攻撃を何度も受け、度々巣に侵入されて

いるので、スズメ対策を重点にしています。

ガレージの巣 スズメ対策 (写真提供:とまとさん)

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以前お隣さんとの間にある塀を足がかりにスズメが巣を襲い、ヒナが落とされた事がありましたので、この壁からの侵入を防ぐため側面ネットを張り、さらに床から天井への外敵の侵入ルートを絶つために天井からフックでネットを吊るしてあります。

親鳥は横から出入りできます。ヒナの巣立ちも問題なかったそうです。

民家の玄関 カラス対策 (写真提供:ノリコママさん)

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巣は玄関を出て正面の梁の内側にあります。

カラスが下から侵入しないよう地面まで覆い、人間が出入りするときはネットの左端をめくって横から出入りします。

玄関の巣 カラス・スズメ対策 (写真提供:そとまるさん)

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巣は玄関ドア上の巣台にあって開閉に邪魔になるようなスダレなどは付けられないので、黄色の柔らかい電線コード1.5m位を計4本、巣から350~400mm離してアルミテープで貼りました。
下は固定せずぶら下げるだけです(台風等で風が強い日のみ下側も固定してました)
4本の間隔も350~400mmくらいです。最初は真ん中の2本を付け、数日待って両脇の2本を追加しました。
カラスは電線から覗うだけで一度も巣には近づきませんでした。
いつも庭の花壇の周りでスズメが遊んでいて、黄色いコードでは時々様子を伺っているようでしたので、黄色いコードの上から赤ラメテープを巻きつけました。
これでも十分のようでしたが、慣れを防ぐためにコード2本(一番右側と右から3番目)の下のほうに防鳥用の赤銀キラキラテープ(300mmくらいの長さ)を途中で結びつけました。
赤銀テープが風でゆらゆら揺れて、スズメは怖がっている様子でした。

民家の軒下 カラス対策 (写真提供:南斗遊星さん)

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巣の前にブロック塀があるため、カラスや猫の足場になってしまいます。

軒と塀に自転車用ネットバンドを引っかけてあります。

ベランダの巣 カラス・スズメ対策 (写真提供:ベラツバさん)

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巣は2階のベランダ、屋根梁の内側にあります。

ネットの上部は梁と20㎝程度隙間を開けてあります。巣立ちのヒナもこの隙間から苦も無く出入りするそうです。

釘を一切使わずに設置していますので、コンクリートの外壁など、釘を立てられない場所でのカラス避けのアイデアとしてご活用下さい!

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玄関の巣 スズメ・カラス対策 (写真提供:真奈美さん)

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巣は天井近く角の壁面にあります。

向こうに写っているツゲの木にカラスがとまって襲撃してきた事があるので、その前の紐から付けていきます。
紐の幅は5~7mm、ツバメが通れる間隔で付けてあります。
親ツバメの様子を見ながら本数を増やしていき、リボンも足していきます。リボンの幅は4センチ、長さは3メートルです。リボンの先端は蝶結びにして、風に流されないようにしてあります。
(上の方に結び目を作るとツバメがひっかかりますので、必ず下の方を結んでください)
風が強い日は下もガムテープでとめておられたそうです。

取り付け部分はガムテープでとめてあります。あまり強く付けすぎないのがコツだそうで、ヘビが登ると取れるようになっています。

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